テコンドーの技術


テコンドーにおける攻撃、防御の基本動作は手技、足技を含めて3200種類にも及び、全てを紹介するには限界があります。したがって、テコンドーにおいて特に多く使用される代表的な技術や特別な技術を抜粋して掲載致します。

1.蹴り(チャギ)の技術

技名 イメージ 実践例 技術詳細
前蹴り(アプチャ・プシギ) 「アプチャ」とは前に蹴る、「プシギ」は砕くを意味します。前にいる相手を攻撃するのに使われます。膝をたたんで突き刺すように蹴ります。部位は中足で蹴ります。
横蹴り(ヨプチャ・チルギ) 「ヨプチャ」とは、横に蹴る、「チルギ」とは突きを意味します。引き上げてたたんだ足を横方向に突き込む様に蹴ります。テコンドーでは非常に良く使われる蹴りで、攻撃、牽制、防御と幅広く応用できる強力な蹴りです。
廻し蹴り(トルリョ・チャギ) 「トルリョ」とは廻して、を意味します。ひざをたたんで、軸足と腰を回転させながら蹴ります。蹴った後は足を、ひざの高さを変えずに素早くたたみます。マッソギ(組手)でも多く使われる非常にポピュラーな蹴りです。
後ろ蹴り(ティッチャ・チルギ) 「ティ」とは後ろを意味します。体はほぼ正面に向けたまま、足を引き上げてたたみ、後方に向けて突き込む様に蹴ります。使用部位は踵(ティックンチ)です。
180°回転横蹴り
(トラ・ヨプチャ・チルギ)
「トラ」は回って、「ヨプチャ・チルギ」は横蹴りを意味します。この蹴り技は、回転しながら行うヨプチャ・チルギで、背中から廻る回転力を加えた強力な蹴り技です。相手に向かってまっすぐに突き込む様に蹴ります。中段、上段が目標になります。
反対廻し蹴り・後ろ廻し蹴り
(パンデ・トルリョ・チャギ)
「パンデ」は反対、「トルリョ・チャギ」とは廻し蹴りを意味します。「トルリョ・チャギ」の応用技で、背中側から廻して蹴ります。空手等の蹴りと異なり回転時に一度引き上げてたたんだ足を振り出す様に蹴ります。使用部位は踵後部(ティッチュ)、または足の裏(パルパダ)で、回転が加わった非常に強い蹴りです。
落とし蹴り・かかと落とし
(ネリョ・チャギ)
「ネリョ」とは落としてという意味です。テコンドーでの代名詞とも言われる有名な蹴り技で、別名「かかと落とし」と言われています。足を頭上に高く上げてから踏み付ける様にして相手の脳天、顔面、鎖骨、胸などに攻撃を与えます。
横蹴り上げ(ヨプチャ・オルリギ) 「オルリギ」とは上げるという意味です。この蹴りは、横にある目標に対して、下から蹴り上げる技です。蹴り足の足首を引いて、膝を伸ばしたまま振り子のように蹴り上げ、相手のあごに攻撃を与えます。
後ろ蹴り上げ(ティッチャ・オルリギ) 上記のヨプチャ・オルリギと似た技ですが、この蹴りは、後ろにある目標に対して、下から蹴り上げる技です。蹴り足の足首を引いて、膝を伸ばしたまま振り子のよう蹴り上げ、相手のあごに攻撃を与えます。
掛け蹴り(コロ・チャギ) 「コロ」は引っ掛けるという意味です。これは、たたんだ足を体の内側から外側へ伸ばしながら、膝から下のスナップを利かせ、ティックンチ(踵)で引っ掛ける様に行う蹴りです。強い脚力とバランスが要求される蹴りです。
.ひねり蹴り(ピットロ・チャギ) 「ピットロ」はひねるを意味し、真横、または横後方にある目標に対し使用する蹴りです。並んで相手がいるとき攻撃するのに有効で、股関節の柔軟性が要求されます。
跳び前蹴り
(ティオ・アプチャ・プシギ)
「ティミョ」は跳んでの意味で、跳びながらのアプチャ・プシギ(前蹴り)を意味します。正面の相手への中段、上段が目標になります。
跳び横蹴り
(ティオ・ヨプチャ・チルギ)
横方面にある高い位置の目標を狙うのに使われます。蹴り足をしっかりと引き、踵が相手の急所に入るように蹴ります。中段、上段が目標になります。
跳び廻し蹴り
(ティオ・トルリョ・チャギ)
「ティミョ」は跳んで、「トルリョ・チャギ」とは廻し蹴りを意味します。ジャンプしてから行うトルリョ・チャギで、相手の上段が目標になります。両膝をたたみながらジャンプし、腰を返しながら目標に対して直角に入る様に上底足や足の甲で蹴ります。中段、上段が目標になります。
跳び回転横蹴り
(ティオ・トラ・ヨプチャ・チルギ)
「ティミョ」は跳んで、「トラ・ヨプチャ・チルギ」とは回転横蹴りを意味します。これはトラ・ヨプチャ・チルギのを空中で行う蹴りで体重が蹴り足に集中した強力な蹴りです。相手に向かってまっすぐに突き込む様に蹴り込みます。中段、上段が目標になります。
跳び後ろ廻し蹴り
(ティオ・パンデ・トルリョ・チャギ)
ジャンプしてからのパンデ・トルリョ・チャギです。空中で蹴るために体重が蹴り足に集中し、一層のパワーを生み出します。中段、上段が目標となります。
膝蹴り(ムル・チャギ) ムルは「膝」の意味です。マッソギ(組手)では使用は禁止されていますが、テコンドーの技としては存在します。近接戦では非常に有効な蹴りです。腹部、脇腹に突き込むように蹴ります。
半月蹴り(パンダル・チャギ) 攻撃用途よりも相手の攻撃を止める為に主に使用される蹴りです。

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